宝くじに当たったら泥棒に入られました。 しかも3人。

あるとき私が年末ジャンボで10万円が2本も当たったので、幼稚園の送迎時井戸端会議で話した。

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例の大地震から一年近くたってたとはいえ、家の修繕も完全でなかったので、これで家が直せるわーと言う話になった。
その地区でうちはちょっと他の家とは違う打撃を受けてて、一部の破損部分をずっとブルーシートで覆いっぱなしになってた。
大きな破損だったために被災補助だけでは足りず、ローンとかも無駄にお金をかけたくないということで、修繕費ができるまで
放置しようということにしてたのがこれで目標額になるために、これでやっと直せるわーというと話してた。




 そしたらその晩、二階で寝ていると一階から物音が…と思った瞬間「ぎゃあ~~~~!!!」という悲鳴がして、旦那も飛び起きた。
旦那が懐中電灯と木刀片手に下に降りると、ちょうど廊下に覆面かぶった人間が出てきて旦那とバッタリ鉢合わせ。
旦那とっさに木刀振りおろし、覆面人間ノックダウン。
リビングからはうめき声が続いていて、電気をつけると腹から血を流して「救急車…」とうめく覆面のおばさん。

倒れてる覆面婆の腕と足をガムテープで縛りながら警察を呼び、旦那は油断なく木刀を構えながら覆面おばさんを監視。
すぐに警察と救急車が来て連れてってもらうと、血を流した覆面おばさんと旦那が殴った覆面婆さん、この二人は
家の近所と言うほどではない程度の微妙なところに住んでいるセコキチ一家の母娘と判明。

状況が判明してみると、同じ幼稚園の別クラスに覆面おばさんの娘がいて、それを覆面婆と覆面おばさんの二人で迎えに行った際に
井戸端会議の話を立ち聞いたらしい。
それも、どう聞き違えたのか100万円が2本当たったと勘違い、しかもそんな話してないのに家に持って帰ってきたとか思い込んでた。
さらに何故か二人で相談もせず、それぞれが個別に、しかもほぼ同じ時間にうちに泥棒に入った。
それが悲劇の始まり。

二人が別の侵入経路(覆面婆はリビングのガラスを割る方法、覆面おばさんは裏口鍵破壊)をそれぞれ使ったせいで、
先に侵入して棚をあさってた覆面婆に、後から侵入した覆面おばさんが不意に懐中電灯の明かりを当ててしまい、家人に見つかった
と思った覆面婆が包丁でおばさんをさくっと。
覆面婆は棚の引き出しから適当にごそっと持ち出していて、そのまま逃げようとしたら降りてきた旦那と鉢合わせしてあぼん。

ちなみに持ち出されたのはお金や通帳とかではなく、若かりし頃旦那にもらった大量のラブレターと領収書等。
それなりの厚みのある封筒類のどれかだと狙いをつけて持ちだそうとしたそうです。
警察で、盗品確認のため目の前に広げられて見られてた旦那が真っ赤になっててかわいかった。

とまあ警察で確認や手続きしてると、別のお巡りさんがやってきて「お宅で空き巣が捕まりました」と。





お巡りさんにパトカーに乗せてもらって家に急行すると、現場検証が始まるところだった。
どうやら応急処置しかしてなかった窓の穴から鍵を開けて悠々と入りこんだ模様。
家の中は1階リビングがかなり荒らされてて、もう何が何だか。

偶然泥棒の侵入を見たご近所さんがすぐに警察に通報してくれたらしい。
一階の惨劇は泥棒の悪あがきによる暴行の跡。
うちの息子は朝のうちに旦那実家に預けてたから問題なかった。

侵入した泥棒の正体は、覆面おばさんの元夫。
どういう関係だったかはわからないけど、覆面おばさんに話を聞いていて、前日の空き巣騒動を知っていて、今日は留守にしてる
(警察に行ってる)のを確認した上で侵入したのだということ。


最終的には覆面婆、覆面おばさん、覆面元夫はまとめて塀の中、覆面娘は施設送りになり、覆面家には他に関係親族がいなかったために
請求先がなく、泣き寝入り。
被害補償については火災保険のオプションの盗難保険で少し賄ってもらえる程度でした。
まあ家の修繕をお願いした地元の建築屋さんが同情してくれて、実費のみでリビングの破損部分のリフォームについて
やってくれたので、あまり足が出ないで家を全部直すことができました。

井戸端会議で宝くじというかお金の話はあまりしちゃいけないということを痛感した事件でした。